事業の背景と犬吠埼灯台の魅力
犬吠埼灯台は、明治7年(1874年)に初点灯した灯台です。明治政府がイギリスから招聘した技師リチャード・ブラントンが設計・監督しました。その歴史や建築は高く評価され、「世界の灯台100選」に選ばれたほか、令和2年(2020年)には全国3000基超の灯台の中から初めて「国の重要文化財」に指定されました。また、全国に16基ある「のぼれる灯台」の中で見学者数が最も多く、年間約10万人が訪れています。
犬吠埼灯台周辺は「銚子ジオパーク」に認定されており、地球の成り立ちがわかる地層や、自然が創造した絶景などの見どころがあります。また、源義経伝説の地、神社、温泉街、銚子電鉄のユニークな駅舎など、多彩なスポットが点在するエリアです。
これまで、犬吠埼灯温会は、犬吠埼灯台についての調査研究や、イベントを開催してきましたが、灯台や周辺スポットの価値・魅力に対する認知度はまだ十分ではないと考えていました。そのため今年度、楽しく灯台や地域を知ってもらうために「ロゲイニング」の試験実施に挑戦することとなりました。
企画運営にあたってはロゲイニング専門家 小野幸一氏の指導を受け、試験実施モニターとして銚子商業高校・千葉大学文学部の学生が参加しました。

「犬吠埼灯台ロゲイニング」試験実施の詳細
2025年11月22日に行われた「犬吠埼灯台ロゲイニング」では、犬吠埼灯台および周辺にのべ81のチェックポイントが設定され、のべ6チームが制限時間内での得点数を競いました。参加者は徒歩だけでなく、電車やレンタサイクルを使用しても良いというルールです。
チェックポイントごとに得点が異なり、犬吠埼灯台から最も遠いポイント(片道約5キロの位置)が最も高い得点設定となっていたため、アクセス方法も含めた作戦が重要となりました。当日はまず、犬吠埼ブラントン会代表・仲田氏による「灯台セミナー」が実施され、参加者は犬吠埼灯台や地域の歴史・価値を理解した上で「犬吠埼灯台ロゲイニング」をスタートしました。



参加者の声
試験実施に参加した人々からは、以下のような感想が寄せられています。
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「今までに何回か銚子に来たことがあったが、今回のロゲイニングで、全く知らなかったスポットを訪問することができて良かった。」
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「灯台の存在は知ってはいたけれど、実際に来たことは無かったので、良い機会になった。」
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「座学ではなくて、体を動かしながらチェックポイントを探し、銚子の魅力を見つけられたことが楽しかった。ぜひまたやりたい。夜の灯台も見てみたい。」
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「このロゲイニングに参加するために前日、犬吠埼温泉に泊まった。夜も朝も、灯台のある景色を眺めながらの露天風呂が最高だった。美味しいものもたくさん楽しめた。」
今後の展望
犬吠埼灯台は、海に加えて陸も照らしています。今回の取り組みでは、犬吠埼灯台をスタート地点・ゴール地点として、訪問者が何らかの価値や魅力を感じるスポットをチェックポイントとして選定しました。試験実施を通じ、「犬吠埼灯台ロゲイニング」は、灯台の光とともに輝く地域のイメージを伝えることができるスポーツだという手応えを感じることができました。また、ロゲイニングには、点数を競うだけでなく、潮風の感触や香り、砂浜の歩き心地など、銚子の魅力を体で感じる楽しみが満ちていることが分かりました。
今年度の取り組みを通じ、ロゲイニングの基礎的な運営ノウハウを得ることができたため、来年度以降の定期開催や、夜間開催など、継続的な試みが検討されています。

団体概要
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団体名称:犬吠埼灯温会
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構成団体:犬吠埼灯温会、銚子市、犬吠埼ブラントン会、犬吠埼温泉協議会

海と灯台プロジェクトについて
日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として、灯台を中心に地域の海の記憶を掘り起こし、地域と地域、異分野と異業種、日本と世界をつなぎ、新たな海洋体験を創造していく「海と灯台プロジェクト」。その取り組みのひとつである「海と灯台利活用チャレンジ事業」は、灯台利活用事業の開発を実施する団体に対して資金面および企画運営の助言等のサポートを行う事業です。灯台を訪れる人を増やし、海や周辺地域への興味関心を高めることを目的としています。
関連リンク:
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海と日本プロジェクト公式サイト: https://uminohi.jp/
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海と灯台プロジェクト公式サイト: https://toudai.uminohi.jp/

