発酵文化が息づく千葉県で注目すべき酒蔵6選!伝統と革新が織りなす日本酒の魅力

グルメ

千葉県で注目すべき酒蔵6選

1. 九十九里の風土を醸す、洗練された酒造り「寒菊銘醸」@山武市

1883年創業の寒菊銘醸は、九十九里浜にほど近い山武市に位置します。若手杜氏を中心に、伝統技術と最新設備を融合させ、高品質な酒造りに挑戦。歴史ある「総乃寒菊」に加え、千葉県産米100%の「松尾自慢」など、飲み疲れしない軽やかな口当たりが特徴です。

寒菊銘醸の日本酒ボトル

特に、九十九里らしさを追求した季節限定酒「OCEAN99」シリーズは人気が高く、発売後すぐに完売することもあります。少し早い春の訪れをイメージした純米大吟醸うすにごり無濾過生原酒「凪~Spring Misty」など、季節ごとに異なる九十九里の風土を伝える日本酒を楽しめます。

寒菊銘醸 OCEAN99シリーズの日本酒ボトル

2. 9年連続“金賞”受賞!酒造りは米作りから「小泉酒造」@富津市

1793年創業の小泉酒造(富津市)では、14代目の蔵元自らが杜氏を務め、「酒造りは米作りから」をモットーに、自社田で栽培した米をメインに酒を醸しています。2024年からは千葉県生まれの酒造好適米「総の舞」を栽培し、県産米の可能性を追求。ミネラル豊富な鹿野山水系の水を仕込み水に使用した、繊細な味わいが特徴です。大吟醸「東魁盛(とうかいざかり)」は、全国新酒鑑評会で9年連続金賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

稲穂と大吟醸 東魁盛

敷地内にある「ソムリエハウス酒匠の館」では、代表銘柄「東魁盛」をはじめ、酒蔵限定品を含む20種類以上の銘柄を試飲・購入できます。喫茶スペース「ソムリエ庵」では、大吟醸ソフトクリームや甘酒フロートといった酒スイーツも楽しめます。資料館も併設されており、日本酒の奥深さを学ぶことができるでしょう。

ソムリエハウス酒匠の館での試飲風景

3. 冬でも温暖な港町・勝浦で愛され続ける地酒「東灘醸造」@勝浦市

勝浦の海岸近くに蔵を構える東灘醸造は、1867年創業の老舗です。夏は涼しく冬は温暖な気候の地で醸される日本酒は、勝浦の人々に長く親しまれています。小規模蔵の特性を活かし、全量を「生酛(きもと)造り」で仕込むなど、手間暇かけた丁寧な手作業で“シンプルな美味しさ”を追求した純米酒を醸しています。発酵由来の炭酸ガスを残した微炭酸の直詰め生原酒「鳴海(なるか)」は、フレッシュで爽やかな味わいです。

酒造りの現場

「千葉日本酒活性化プロジェクト」の一翼を担い、千葉県の米と水を使用した“千産千消”にもこだわっています。カツオの水揚で有名な勝浦市は、近年「避暑地」としても注目されており、東灘醸造は酒蔵見学の受け入れやイベント参加を通じて、地域活性化にも貢献しています。

東灘醸造の日本酒ボトル

4. 料理とのペアリングで贅沢なひとときを「飯沼本家」@酒々井町

「酒」の字を冠する酒々井町で江戸元禄年間に創業し、300年以上の歴史を持つ飯沼本家。若い世代にも美味しいと感じてもらえるよう、常に新しい酒造りに挑戦しています。代表銘柄「甲子(きのえね)」は、敷地内の井戸から汲み上げる中軟水と自社工場で丁寧に精米した米を使用し、軽快な飲み口とやわらかな口当たりが特徴です。次世代を担う若手蔵人が活躍し、機械を導入しながら高品質かつ安定した酒造りを実現しています。

飯沼本家「甲子」の日本酒ボトル

敷地内にはレストランやカフェなど、酒を楽しむための様々な施設があります。築約300年の母屋を改修した「きのえねomoya」では、日本の繊細な四季を表す「二十四節気」にちなんだ会席料理と、豊富な日本酒との上質なペアリングを堪能できます。酒蔵限定の純米大吟醸酒「甲子omoya」も味わえる、贅沢な美食体験が魅力です。

きのえねomoyaの会席料理

5. 酒蔵発のSDGs。藤平酒造が醸す「盤洲干潟」@君津市

“名水の里”として知られる君津市久留里の藤平酒造は、1716年創業の歴史ある酒蔵で、代表銘柄は「福祝(ふくいわい)」。昨年度リリースされた純米吟醸酒「盤洲干潟」は、東京湾最大級の干潟である“盤洲干潟”近くで栽培された米を使用して造られています。多様な生物が生息する干潟の豊かな自然を未来へ残したいという思いから、クラウドファンディングで支援を募り、売上の一部を干潟の環境保全活動に寄付する仕組みを構築。日本酒を味わうことで、干潟を守る活動にも貢献できます。

藤平酒造「盤洲干潟」の日本酒ボトル

6. “古酒”への挑戦が生む、日本酒の新たな価値「木戸泉酒造」@いすみ市

1879年創業の木戸泉酒造(いすみ市)は、独自製法による自然醸造や古酒造りなど、様々な挑戦を続けてきました。五代目蔵元兼杜氏の荘司勇人氏は、60年以上前から伝わる独自製法「高温山廃酛(やまはいもと)」による自然醸造を守りながら、世界を見据えた挑戦を続けています。

木戸泉酒造 五代目蔵元兼杜氏 荘司 勇人氏

祖父である三代目蔵元は、保存料が当たり前だった時代に「酒は人々の心を豊かにするものであるべき」との想いから、原料以外の添加物を極力使わない自然醸造へと舵を切り、1956年には「高温山廃酛」を確立しました。この保存料を使わなくても劣化しない酒へのこだわりが古酒造りへと繋がり、1965年には長期熟成酒の製造に成功しています。

独自製法「高温山廃酛」での作業風景

代表銘柄「afs(アフス)」は、食中酒としても楽しめるよう造られ、しっかりとした濃い味わいと乳酸による酸味が特徴です。1970年代の古酒も保有しており、年月を経て唯一無二の個性が生まれるのが古酒の魅力だと荘司氏は語ります。日本酒の新たな市場を確立するため、“時間的な付加価値”に重きを置いています。

古酒の魅力について語る荘司氏

約1年前から商品のリブランディングを進め、全ての原料米を自然栽培米とし、新ブランド「K」を打ち出しました。「K」には、木戸泉や古酒、高温山廃の頭文字に加え、熟成の世界でKingを目指す野望と、1000年続く酒蔵でありたいというロマンが込められています。昨年5月にパリで行われた日本酒コンクール「Kura Master2025」では、熟成ブレンド古酒「AFSアンサンブル」が古酒部門でプラチナ賞を受賞。まるでワインのような日本酒は、国内外の多くのファンに愛されています。

リブランディングによる新ブランド「K」の日本酒ボトル

木戸泉酒造の外観

2026年3月1日開催!五蔵の新酒を味わう「第9回 久留里新酒まつり」

名水の里として知られる君津市久留里では、恒例の新酒イベントが開催されます。藤平酒造をはじめ、久留里地区とその周辺にある五蔵が集結し、限定デザインのお猪口で新酒の飲み比べを楽しめます。会場では新酒に合うおつまみや久留里の名水を利用した美味しいものが集まる「ええもんいち」も同時開催。出来立ての新酒を味わいながら、春の訪れを感じてみてはいかがでしょうか。

久留里新酒まつりの様子

  • 開催期間:2026年3月1日(日)9:00~15:00

  • 開催場所:君津市JR久留里駅前ほか

  • 公式X(旧Twitter):https://x.com/kururi_sinsyu

“発酵県ちば”酒造りMAP

みんなで乾杯!“発酵県ちば”酒造りMAP

いすみエリアの美食旅

千葉県南東部の“いすみエリア”は、広大な太平洋と房総の里山に囲まれ、イセエビやマダコなどの海の幸、ブランド米やチーズなどの山の幸に恵まれた地域です。これらの食材を活かした個性豊かな飲食店が集まり、注目の美食スポットとなっています。スペイン・バスク地方の美食の街「サン・セバスティアン」を目指す“いすみエリア”で、美食の世界に浸ってみるのも良いでしょう。

いすみエリアの美食イメージ

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