江戸風情が今も残る水郷のまち 佐原の歴史と文化
利根川の水運で栄えた“江戸優り”な商家町

香取市佐原は、1996年(平成8年)に関東で初めて「重要伝統的建造物群保存地区」に認定されました。町の中心を流れる小野川沿いには瓦屋根の商家や土蔵などの歴史的建造物が軒を連ね、利根川の水運による物流の要衝として“江戸優り”と謳われるほど栄えた商家町の面影を今に伝えています。「北総四都市江戸紀行」の4つの町並みの一つとして、日本遺産にも登録されている佐原の町には、伝統が受け継がれる醤油店や酒蔵などの老舗に加え、建物の改修や改装により、新たな宿泊施設や飲食店が続々と誕生しています。
小野川を遊覧船で巡る「小江戸さわら舟めぐり」で水郷の情緒を感じたり、文化財が立ち並ぶ町の散策を楽しんだり、年2回行われる華やかな祭礼「佐原の大祭」を満喫したりと、一年を通じて日本の伝統文化を感じられる人気の観光スポットとなっています。



日本屈指のパワースポット・香取神宮の門前町

2,600年以上の歴史を持つ香取神宮は、明治以前に日本三大神宮の一つに数えられ、全国に約400社ある香取神社の総本社です。御祭神には「日本書紀」にも登場する武神・経津主大神(ふつぬしのおおかみ)が祀られており、勝運・交通・災難除けなどに御利益があるとされています。佐原は古くは下総国一宮・香取神宮の門前町として形成され、多くの参拝者を迎え入れてきました。午年である2026年は、12年に一度の「式年神幸祭」が行われる特別な一年です。
所在地:香取市香取1697
香取神宮HP
佐原ゆかりの偉人・伊能忠敬

江戸時代に日本地図の作成に尽力した人物として知られる伊能忠敬は、17歳から49歳までの約30年間を佐原で過ごし、家業や町の発展に貢献しました。国指定史跡となっている伊能忠敬旧宅は、川辺に正門と店舗を構え、奥に炊事場や書院、土蔵が続く造りとなっており、当時の暮らしぶりが窺えます。50歳を過ぎてから測量を学び、17年をかけて全国を歩いた忠敬の壮大な挑戦の原点を垣間見ることができる場所です。
所在地:香取市佐原イ1900-1
伊能忠敬旧宅HP
四季折々の佐原の見どころ
春の見どころ:「さわら雛めぐり」と「水郷佐原あやめ祭り」
2~3月/早春の風物詩「さわら雛めぐり」

小野川沿いを中心に、商家などの40か所以上で雛人形が飾りつけられるイベント「さわら雛めぐり」。江戸・明治期から代々大切に受け継がれてきた「古雛」が並び、まるで町全体が一つの博物館になったかのように町歩きを楽しむことができます。2026年3月には、雛衣装に身を包んだお内裏様とお雛様が、雅楽の美しい音色とともに小野川を水上パレードする「さわら雛舟春祭り」も開催され、町全体が春のお祝いムードに包まれます。
5~6月/紫色に染まる水郷の景色

小江戸・佐原の町並みから北に10kmほどのところにあり、水郷ならではの情緒ある景色が広がる「水郷佐原あやめパーク」。5月下旬から紫や白など400品種150万本の花菖蒲が咲き誇ります。昔ながらのサッパ舟が行き交う広々とした園内では、公募で選ばれた新郎新婦が結婚式を挙げ、水郷地帯に伝わる伝統的な婚礼文化を再現した「嫁入り舟」も披露されます。紫色のグラデーションが美しいのどかな景色の中を散策してみてはいかがでしょうか。
所在地:香取市扇島1837-2
水郷佐原あやめパークHP
夏の見どころ:「観蓮会」と「さわら・町並み・夕涼み」
7~8月/品種数日本一!「観蓮会(はす祭り)」

あやめの見頃を過ぎ、夏になると、水郷佐原あやめパークの園内を彩るのが、色鮮やかなハスです。品種数は日本一を誇り、約2,000年前の種から発芽したことで知られる「大賀ハス」や、花弁の数が1,000枚以上ある「千弁蓮」、花の中にもう1つ花を咲かせたように見える「重台蓮」など、国内でも希少な品種を含む約300種類のハスが咲き誇ります。サッパ舟に乗って、白やピンクの花々が水面に浮かぶ夏らしい光景を間近で楽しむことができます。
8月/浴衣で夕涼み&灯ろう流し

8月下旬の夕暮れ時に行われる恒例の納涼イベント「さわら・町並み・夕涼み」。小野川沿いの通りや川辺に竹灯りや行灯が並び、町全体がやわらかな灯りに包まれます。浴衣をレンタルして町を歩き、夜店でグルメを楽しんだあとは、小野川に願いを託した灯ろうを流すイベントも開催されます。江戸情緒あふれる佐原の町で、賑やかな祭りとは少し趣の違う、しっとりとした夏の宵を過ごすことができます。
町に泊まり、町を味わうー「佐原商家町ホテル NIPPONIA」

江戸中期~昭和初期の建物を改修し、町中に8棟の歴史的建造物を客室に活用する分散型ホテル「佐原商家町ホテル NIPPONIA」。商家や穀倉などそれぞれ異なる歴史を持つ客室では、オールインクルーシブで贅沢なひとときを過ごすことができます。
地元酒蔵の旧味醂蔵を改修したレストラン「LE UN(ルアン)」で味わえるのは、千葉県産食材を軸に据えた“発酵フレンチ”です。江戸時代に醸造業が栄えたことから今も発酵文化が根付く佐原の地で、伝統製法で造られた醤油やみりんなどを使い、食材の持ち味を丁寧に引き出したこだわりのコースメニューを提供しています。
所在地:香取市佐原イ1708-2 KAGURA棟(フロント)
佐原商家町ホテル NIPPONIA HP
秋の見どころ:「佐原の大祭」と「紅葉名所・香取神宮」
10月/約300年の歴史を継ぐ、佐原の大祭

夏と秋に開催される「佐原の大祭」は、町中が熱気に包まれる佐原の一大イベントです。江戸時代から300年以上の歴史があり、「佐原の山車行事」としてユネスコ無形文化遺産及び国指定重要無形民俗文化財となっています。彫刻や金具で飾られた勇壮で豪華な山車の上には、神話や歴史上の人物を模した5mにも及ぶ大人形が据えられているのが特徴です。秋祭りでは14台もの山車が町を練り歩き、特に、左前の車輪を軸にして山車を豪快に方向転換する「のの字廻し」は迫力満点です。
夜には山車の提灯に灯がともり、風情ある町並みと相まって、昼間とは趣の異なる幻想的な光景を楽しむことができます。
情緒的なメロディーが特徴の「佐原囃子」

山車の運行に合わせて演奏される「佐原囃子」も受け継がれる伝統の一つです。山車の一層目に乗り込む「下座(げざ)」と呼ばれる演奏者たちによって、情緒あふれる音色が奏でられます。曲目の多さも特徴で、その数なんと50曲以上。日本三大囃子の一つとして、地元の保存会を中心に大切に継承されています。
11~12月/茜色に染まる香取神宮

例年11月下旬から12月上旬にかけて、香取神宮の広大な境内をイチョウ・カエデ・モミジなどが色鮮やかに彩り、美しい紅葉を楽しめます。ゆっくりと境内を散策し、国指定重要文化財となっている楼門と紅葉が織りなす景色を愛でながら参拝すれば、心が整い、パワーをもらえることでしょう。11月上旬から下旬にかけては「奉納菊花大会」も開催されているので、タイミングが合えば、約300点の色とりどりの菊の花も併せて観賞することができます。
冬の見どころ:「馬場本店酒造」で受け継がれるみりん仕込み
冬のみりん仕込み

江戸時代天和年間に糀屋として創業した「馬場本店酒造」では、1842年(天保13年)より酒造りを開始し、今も伝統の製法を守りながら日本酒とみりんを醸造しています。看板商品は、澄んだ琥珀色が特徴の『最上(さいじょう)白味醂』です。国産のもち米と米麹、焼酎などのシンプルな原料を使って雑菌が繁殖しにくい冬場に仕込み、じっくりと時間をかけて熟成することで、安定して高品質なみりんを醸造することができます。熱い湯気が立ち上る蔵の中、大きな蒸米機(コシキ)で米を蒸し上げ、手作業で麹を混ぜ込み、職人が肩に担いでタンクへと仕込む様子は、馬場本店酒造の冬の伝統的な風景です。蔵の直売店で「最上白味醂」をはじめ日本酒を購入できるほか、蔵の一部を見学することも可能です。料理家の間でも名品として知られる、極上のみりんを味わってみてはいかがでしょうか。
所在地:香取市佐原イ 614-1
馬場本店酒造HP
巡り来る春。「さわら雛舟春祭り」開催

7艘の舟を雛人形の7段飾りに見立てた「さわら雛舟春祭り」は、佐原に春の訪れを告げる風物詩です。公募により選ばれ、本物の十二単を纏った華やかなお雛様やお内裏様一行が、雅楽の美しい生演奏の中、小野川をゆっくりと下ります。「さわら雛めぐり」と併せて、町歩きを楽しみながら、伝統的な日本の春を感じてみませんか。
開催期間:
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「さわら雛めぐり」2026年2月8日(日)~3月22日(日)
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「さわら雛舟春祭り」2026年3月7日(土)11:00~ / 14:00~(1日2回) ※雨天中止
所在地:香取市佐原 小野川沿い
さわら雛舟春祭りHP
小江戸・佐原をゆうゆう散歩。四季巡りMAP

アーカイブ紹介:夏の佐原で楽しむ、ひんやりかき氷巡り

商家町として栄え、今も江戸情緒残る町並みが人気の佐原ですが、実は“かき氷激戦区”でもあります。町の中心地から2km圏内に、10以上ものかき氷提供店が集結し、各店舗が趣向を凝らした新感覚のメニューを味わえます。例年、豪華景品がもらえるかき氷スタンプラリーなども開催され、各店舗が趣向を凝らした至極の一杯を味わうことができます。
千葉県PRプロジェクトについて
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